043 根管治療の再治療 根の治療のやり直し | 根尖病巣の消失
2025年06月17日
42才の女性です。
オーラルリハビリテーション(咬合再構成)にあたり、根管治療を行いました。
赤丸で示すよう既に歯冠大(歯ぐきより上に見えている歯の大きさ)以上の大きさの病巣が骨内に確認できます。
他院にて抜髄(神経を取る治療)を行ってから10年以上が経過していることを考えると「抜歯」も検討しましたが、一旦、根管治療を行い「保存」することとしました。
根尖病巣の原因となり得る根管内の感染物を取り除き、再感染しないよう緊密に根管を封鎖します。
治療開始翌日から激しい痛みと腫れが出たものの、1週間程で症状が落ち着き、予定通りの治療を行うことができました。
治療後、2年が経過しレントゲン上で病巣が消失したことが確認できます。

【治療前後のCT画像データ比較】
上顎骨根尖部を水平に輪切りした画像です。赤丸部、根尖病巣により骨が失われています。
治療後、病巣が消失していることが確認できます。

矢状断画像です。
赤丸部、歯冠約2倍大の病巣が確認できます。
治療後、病巣が消失していることが確認できます。

治療期間 1か月(根管治療のみ)
全て保険診療
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035矯正相談 出っ歯を治したい 歯ぐきが下がる|アライナー矯正・マウスピース矯正
2024年03月12日
18才(高校3年生)の女の子です。
当院を受診するまで3件の歯科医院で歯並びのことを相談したそう…上の前歯が出ていることや近頃更に出てきた気がすることを相談するも「原因がわからない」「この年齢で歯ぐきが下がるのは珍しい」など治療に関する具体的な話を聞けないままどうしたらよいか悩んでおられました。


「出っ歯」になる原因や歯肉が下がる(退縮)する理由を伝え、矯正治療の必要性をお話ししました。
一般的には永久歯を4本抜歯をして矯正治療を行いますが、当院では口腔容積(舌房)の狭窄化の回避、良好な呼吸環境の確保の目的で極力永久歯を抜かずに矯正治療を行います。
【関連記事】院長ブログ「舌房」がないのは「絶望」はこちら▶
約半年後には県外へ進学も予定しており、通院のことも心配しておられましたので、オンライン診療の併用が可能なアライナー治療を提案しました。
初診から2ヵ月後、アライナー治療を開始しました。
県外に進学してからは連休や長期休暇を利用して来院し、それ以外の時はオンラインして診察を行いました。
オンライン診療では正面から顔や口元の動きがよく観察出来る為、習癖に気づいたり、顔面に対し歯列がどのように変化しているかを把握する上で有効です。口腔周囲の筋肉の使い方は矯正治療後、より良い状態を長く維持する上で重要です。
彼女の場合は「上の前歯が出るような口元の動きをしていること」や「美しい口の閉じ方のポイント」をお話しました。


初診時より右下の奥歯は抜歯~インプラント治療の必要性をお話しましたが、本人の希望により現時点では抜歯をしないこととなり、一旦補綴治療を行うことになりました。
安定した咬み合わせを構築する上で重要な歯です。今後は年に1度レントゲン写真を撮影し、気を付けて経過をみていく必要があります。
専門学校進学~社会人一年目という生活環境が大きく変わる時期に、矯正治療の為の通院を継続することは大変だったかと思います。
治療後の状態が維持出来るよう上の親知らずの抜歯は早めに行いましょう。
治療期間3年(プレオルソ・アライナー)
費用860,000円(税別)

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030なんでも咬めるようになりたい|フルインプラント・総義歯
2023年09月22日
60代、女性。
物が食べられないので何とかしたい…と相談にお越しになりました。


初めて義歯を作ったのは3~4年前。
他院にて歯周病の為5~6本抜歯後、入れ歯を作成したものの、上の入れ歯は使えず、下の入れ歯だけを何とか使っていたそうです。入れ歯が不安定で何とかしたいと相談しても残っている歯も歯周病だから仕方がないと言われ、この先どうしたらよいかとても不安になり、インプラント治療を考えるようになったとのことです。
「孫と焼き肉を一緒に食べたい…」と呟く様子が切実でした。

手術までのスケジュールは次の通りです。
【1日目】パノラマレントゲン写真撮影
【2日目】咬合診断(精密検査)診断用レントゲン写真・口腔内スキャン
【3日目】治療説明
【4日目】インプラント手術時、残存歯抜歯(所要時間 2時間)
手術から1カ月後、インプラント上部構造を作製する為の準備を開始しました。
【手順1】口腔内スキャン
【手順2】インプラント位置関係の確認
【手順3】咬合の確認
【手順4】完成


オーラルフレイル(口腔機能の衰え)は多面的フレイルの「負の連鎖」の始まりとも言われます。
「咬めない」ことが食事内容の偏りや低栄養の原因となり、「口元に自信がない」ことで社会との繋がりを拒むようになります。
いつまでも健康的でいきいきと人生を送る為の「歯」の役割は、想像以上なのかもしれません…
【治療期間】4か月
【治療費用】6,450,000円(税別)

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028マスピース矯正で出っ歯を治したい 12才臼歯未萌出|外科的挺出・アライナー治療
2022年10月25日
13才、男の子です。
「マウスピースの矯正治療で出っ歯を治したい」と、既に他2件の歯科医院で相談した上で、当院にお越しになりました。
歯の掃除の為に通っていたかかりつけの歯科医院で矯正治療について相談したところ、矯正専門医を紹介され、矯正専門医では出っ歯を治す為には抜歯が必要と診断されたそうです。
当院では、まず右上の12才臼歯が生えていないことが今のお子さんにとって最大の問題であることをお話ししました。歯は適正な萌出時期(永久歯が生える適齢期)を逃すと生えずに骨内に埋まったままになってしまうことがあります。更に、咬み合わせの下の12才臼歯は咬みあう歯が無い為、上に伸びあがってしまい、いわゆる顎関節症の原因になってしまいます。
13才という年齢から考え、早急に12才臼歯を出す(外科的挺出)を行うことを提案しました。


患者は中学生とはいえ、熱心に野球に取り組むアスリートです。
当院では、身体能力の向上ならびに呼吸環境の改善の点から、非抜歯(永久歯を抜かずに)矯正を提案しました。アライナー治療を行う前にはMFT(口腔周囲筋機能療法)を目的としたマウスピース治療を行いました。
マウスピース治療(Myobrace)開始から3ヵ月後にはご家族から「口元が良い感じになってきた」と既に変化を実感している様子で忙しい野球の練習の合間を縫って頑張って装置を使ってくれました。
アライナー治療開始から約1年、治療が終わる前に下の親知らずの抜歯を行いました。
中学3年という受験生でありながら、矯正治療や親知らずの抜歯は大変だったことと思います。
県外の高校に進学する予定になっていた為、親元にいるうちに…とのご家族と本人の強いご希望から何とか高校入学までに治療完了することが出来ました。


近頃、永久歯が自然に生え揃わないケースをよく見掛けます。
「永久歯が生えてこない」のは、虫歯を予防するとか歯並びをよくするとかそれ以前の問題です。歯科治療は、今、重要な問題は何かよく整理し、優先順位を考え治療に取り組む必要があると言えるでしょう。
治療期間 1年3ヵ月(プレオルソ・アライナー)
治療費用 ¥910,000(税別)

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027虫歯の原因は歯列不正咬合 八重歯の問題点とは|成人矯正(非抜歯)・フルジルコニア冠
2022年10月25日
25才、男性です。
左下の奥歯が欠け、虫歯になっていることに気付いたとのことでお越しになりました。
既に虫歯が神経に達しており、神経を取る治療(根管治療)が必要になりました。虫歯の治療がひと段落した頃(根管治療を終え、被せる治療を行う前に)虫歯が出来た根本の原因についてお話しをしました。


ご自身にとっては突如現れた虫歯…かもしれませんが、実は突然の出来事ではなく、必然の結果であることをお話ししました。
右上の1本歯の列から外に飛び出した糸切り歯(いわゆる八重歯)…たった1本のことですが、この糸切り歯の役割は特に重要で、お口全体に多大な影響を与えます。
矯正治療と親不知の抜歯の必要性を説明しました。
アライナー治療開始から7ヵ月が経過した頃、仕事の都合で県外へ引っ越しすることになりました。
これまでは月に1度経過観察の為、通院しておられましたが、引っ越し先は当院から3時間以上かかり、これまでのような通院は難しくなりました。
引っ越し後はオンライン診療を組み合わせ、なんとか治療完了まで続けることが出来ました。


成人になって初めての虫歯治療で初めての根管治療…驚きとショックの中で、冷静によく矯正治療を決断されたと思います。もっとはやく矯正治療しておかれたら…という思いもありますが、これ以上虫歯や根管治療など歯並び咬み合わせに問題を抱えたまま治療を続けることで治療箇所が多数になってからの治療は大変です。過去を悔やんでも仕方がないことです。
今の自分にとって最小限の被害のうちに前向きな治療を考えましょう。
治療期間 2年(プレオルソ・アライナー)
治療費用総額¥920,000(税別)うち矯正代¥860,000(税別)

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025正中離開(すきっ歯)虫歯の原因は歯列不正咬合|成人矯正(非抜歯)・白い詰め物
2022年09月21日
41才、女性です。
歯科検診で虫歯を指摘されたことを理由にお越しになりました。
既に奥歯7本を虫歯治療している原因が咬み合わせにあることをお話ししました。


虫歯治療を行った場合、咬み合わせが良い状態で行った場合とそうでない状態で行った場合とでは「治療後の良好な状態を維持出来る期間」が異なります。
もちろん治療の仕上りや結果にも差が出てしまいますが、患者さんの多くが望む「長持ちする治療」とは違う結果になってしまうことが殆どです。
アライナーによる矯正治療(治療期間 1年5カ月)を行い、概ね問題が解決した状態で補綴治療(白い被せ物・白い被せ物を口腔内全体を同時に入れる)をし、咬合再構成(オーラルリハビリテーション)を行います。そして更に咬み合わせを整えるための仕上げの矯正治療(治療期間 3ヵ月)を行います。


治療を開始した頃は育児休暇中で4カ月のお子さんを連れての通院、途中からは職場復帰と大変な様子でしたが、アライナー治療期間中はオンライン治療やLINEでの相談を交えながら治療ゴールまで辿り着くことが出来たことをスタッフ一同大変嬉しく感じています。ご本人も仕上りに満足していると素敵な笑顔でお話ししてくださいました。
今後はこの美しい口元を維持する為、これからもサポートしていきます。
治療期間 約2年(プレオルソ・アライナー)
治療総額 1,400,000円(税別)

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023咬み合わせが変わる 歯ぎしりやくいしばりにより擦り減る 長期症例 | インプラントの被せ直し
2021年03月16日
57才、女性です。
最初の治療から10年が経過した頃、強い歯ぎしりやくいしばりの影響もあり、被せ物が酷く咬耗し、その結果、咬み合わせが低くバランスが崩れてしまいました。結果、被せ物が脱離したり、年に一度のデンタルドック(検診)では歯肉に炎症等の異常がみられるようになり、全体の被せ物の再治療を行うこととなりました。


奥歯の被せ物を上と下に分けて全ての歯を同時に取替をし、擦り減りによって低くなってしまった咬み合わせを再設定しました。
10年前と同じ結果にならぬよう擦り減りの原因である歯ぎしりくいしばりについても治療を行いました。過度な筋肉の緊張を和らげる薬剤の使用を実施しました。ボツリヌス菌が作り出すボツリヌストキシンと呼ばれるたんぱく質を有効成分とする薬を筋肉(咬筋)内に注射します。3ヵ月に1度の投与を4回実施。併行して口腔周囲の筋肉を整えるマウスピースを使用しました。
初回の投与から顎が楽になり、起床時の顎が疲れた感じがなくなった…と実感があったようです。強張っていた筋肉がほぐれ、表情も柔らかい印象となったように感じます。
最後は上の前歯の被せ物の被せ直しです。
その前に咬み合わせの相手となる下前歯の歯並びを整える為の部分矯正を行いました。(矯正期間 6カ月)

最後は、上の前歯の被せ直しです。
一連の再治療は本人の希望により段階毎に休憩しながらゆっくりと治療を進めた為、長期間を要しましたが、21本の被せ直しの為に来院した回数はわずか10回程度。計画的な再治療が実現したのは最初の治療から13年、根管治療の再治療や抜歯の必要がなく現在に至るからだと振り返ります。


残念ながら被せ物は経年的に咬耗などにより変化することは避けられません。
その状況を放置することが状況を悪化させ、再治療を複雑にしてしまうのです。この方のように年に一度のデンタルドックにより、自身の歯やインプラントに異常が起こる前に行動が出来るとよいでしょう。
【治療期間】 約2年
【治療総額】 4,156,500円(税別)


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022古い詰め物から悪臭 銀歯を白くしたい|白い詰め物・白い被せ物
2021年03月3日
42才、女性です。左下の虫歯が主訴です。
数か月前から左下の穴があいている部分に物が詰まるようになり、他院にて治療を行いました。詰め物をした後も痛みや悪臭が気になり何度も受診しましたが改善しないため、当院へ相談にお越しになりました。


左下に虫歯があるのは明らかで、その奥には親知らずが横たわっています。親知らずがある状態で治療を続けても上手くいかないことを説明し、まずは親知らずの抜歯と手前の歯の虫歯の治療を行いました。
主訴の治療が一段落した上で今後の治療方針を決めます。
「費用がかかってもいいから長持ちするものを選びたい」「状態の悪い右下の奥から2番目の歯は特に良いものを入れたい」等、予算も含めてどのような材料にするか話し合いを重ねていきました。ご自身でもかなり勉強されたようで、来院時やLINE等で熱心に質問がありました。


元々金属やプラスチック、アマルガムの詰め物がたくさん入っていました。そのほとんどが他院で20年前に行った矯正治療より前に治療したものだそうです。どれも虫歯は中等度以上で、予定外の部位に虫歯が見つかることもありました。
矯正治療を行うことで歯並び咬み合わせが大きく変化します。矯正治療を行った場合、変化した状態に合わせて全体の咬み合わせを整える必要があります。咬合の不調和が虫歯進行の加速や凍みる症状、詰め物や被せ物の破損や脱離の原因となることがあります。
矯正治療は審美性だけでなく機能性の回復ができてこそ「健康的な美しさ」が獲得できると考えます。
治療期間 1ヶ月・治療総額 940,000円(税別)
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021歯が自然に抜けた 重度歯周病 歯槽膿漏|インプラント・部分矯正(ブラケット)・入れ歯(即時義歯)
2021年03月2日
58才、女性です。
歯槽膿漏で何本も自然に歯が抜け落ちてしまい「仕方がない…」と諦めていたそうです。
30代半ば頃から頻繁にムシバの治療に通うようになり、良くなった実感のないまま40代後半からは歯槽膿漏がひどくなってきた事が心配で当時のかかりつけ医に相談すると「治療は無理だ…」と言われ、どうしたら良くなるのかわからないまま悩んでいる様子でした。


上の前歯が今にも抜け落ちそうな状況でしたので上顎の治療を優先して行いました。
社会性を考慮し、上の歯が1本も無い日がないように抜歯と義歯製作を同時進行で進め、初診から2ヵ月半で総義歯への移行が完了しました。
何とか見た目の不安が解消したものの、義歯が不安定で外れやすいことが問題でした。
即時義歯(歯が無い期間がないよう最後の抜歯と同日に義歯を装着)のため、適合の問題は限界があることを踏まえた上で今後の治療の内容について何度も話し合いをしました。
上の総義歯が安定して使えるかどうかは咬み合わせの下の歯が奥までしっかり噛める状態であることが重要です。
下顎臼歯部にインプラント治療を行い、インプラント治癒期間に前歯部の部分矯正を提案しました。
経済的な面で迷っておられましたが、家族の勧めにより治療を行うこととなりました。

矯正治療の器具の選択は、費用の点からブラケットを選択。矯正期間は3ヵ月です。


「次はどの歯が抜けるのだろう…」といつも不安そうな表情だった初診時とは違い、治療完了時には安心した表情でお孫さんの話をしてくださるようになりました。
上顎の歯肉と骨が安定した時点で金属床の義歯へ変更を予定しています。現在は3ヵ月に一度メンテナンスにお越しになっています。
【治療期間】 11カ月
【治療総額】 4,260,000円(税別)


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020他院にて親知らずを移植したが脱落 |成人矯正(非抜歯)・ブラケット治療・インプラント
2021年01月15日
38才、女性 5年程前に口腔外科で上の左右の親知らずを移植したものの、左上は自然に抜けてしまったとのこと。ブリッジをすると余計に悪くなってしまいそうなので今後の治療を相談したい…という事が来院のキッカケです。
また、左下の親知らずに症状もあり、抜歯を希望していました。


自然脱落した左上の移植歯同様、右上についても状態は悪く、今度の見通しが立たないことをお話ししました。移植後の予後が不良であった原因として、実施年齢が適齢期を過ぎている事と不正咬合のまま治療を行うことのリスクを説明しました。
左上は骨がかなり喪失しており、インプラントは困難であるとし、まずは矯正治療を開始しました。

ブラケット治療と不正咬合の根本の原因となる口腔周囲の筋肉を整える為、Myobraceを併用しました。治療開始から5カ月経過した頃、オトガイと咬筋の過緊張を和らげる目的でボツリヌス菌製剤の投与を行いました。
歯並びだけでなく、筋肉に対するアプローチを始めた事で顔の形が整ってきた自覚があり、毎日鏡を見ることが楽しい様子でした。

1年半のブラケット治療の後、再検査を行い、両側上顎第一大臼歯へインプラントの埋入を行いました。
銀歯を無くしたいという希望もありました。奥歯を矯正治療後の歯並び咬み合わせに合わせ、セラミックの詰め物へと変更しました。前歯の被せ物はホワイトニングの後、被せ物をしました。


コロナ渦でマスク生活の中、長期に渡る治療が終わり「綺麗になった口元を自慢出来ない事が残念」と素敵な笑顔でお話しになる様子がとても嬉しそうです。
【治療期間】 2年
【治療費用】 2,350,000円(税別)


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