“街”も“考え方”もクリーンスタイル!
2017年05月12日
前回からの続きでスイス「バーゼル」のお話です。今回は、散策編を紹介します。
「バーゼル」は、スイス、フランス、ドイツの国境に接するライン川沿いのところで、簡単に三国を制覇することできます♪ 緯度の関係で、夜8時まで明るい街中には14世紀に建造された市庁舎など歴史的な建造物が建ち並び、富山市のセントラムのような路面電車が走っていました。何か不思議な感覚を持ったことを記憶しています。
今回のスイスでの滞在を通し、日本とは違う独特の風土を感じることが多々ありました。その中でも最も感じたのは“時間に追われず、一人ひとりがバランス良く生活している”ことです。
日本では考えらえませんが、スイスの鉄道には改札がありません。
この画期的な方法により、あまり混まないようですし、設備投資も要りません。
切符を買ってそのまま車両に乗り、車内で車掌が検札するシステムです。中には、無検札車両もあるようですが、抜き打ちチェックがあり、有効な切符やパスが無ければ、高額な罰金を支払うことになるようです。
結果、車のいらないクリーンな社会を実現しているようで、そのせいか「空気の良さ」は強く実感しました。
また、芸術・文化の街とも言われ、たくさんの美術館や博物館がありました。
そこにはお年寄りが多く、ステキな“おばあちゃん”がいっぱい。昼間から館内のカフェでワイン片手に上機嫌です。日本ではあまり目にしない光景に憧れすら感じます。
最後は、ヨーロッパ圏のお休み事情。
スイスでは、店舗の場合「日曜、祝日」、会社の場合「土・日曜、祝日」は営業しないのです。言い換えれば“働かない”ということ。「ワークライフバランス」が確立した社会は、オンとオフの切り替えが明確で心地よいバランスを常に意識した取り組みは今の私たちが学ぶべきところが多いと感じ、大変勉強になりました。
院長 島田 実
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スイスの「ストローマン社」へ
2017年05月10日
今年のゴールデンウィークはInternational Team for Implantology(ITI)パートナー企業の日本法人ストローマン・ジャパンの設立10周年を記念し、スイスのバーゼルで開催される「ITIワールドシンポジウム2017」に参加して参りました。
― 初めての工場見学 ―
5/2~8の1週間、ストローマン社の工場見学、講演会など、インプラントについてじっくりと学ぶカリキュラムです。
今回のメインは、インプラントの製造工場の見学です。
歯科医になり25年。今やインプラントなくして歯科治療は成立しないと考える程、インプラントの重要性を深く認識していますが、その製造過程を見たことはありませんでした。
工場に入るなり、ツーンとした油の匂いがします。意外でした。
インプラントの原料である「チタン」、特に見学したストローマンが特許を持つ「チタン」と「ジルコニア」を混合した特別な金属「ロキソリッド(チタンジルコニウム)」は非常に堅い材料です。
その堅い金属の塊を削り出し、インプラントは作られます。その削合の工程にオイルが必要なのです。
油の匂いこそするものの、工場内はどこも綺麗!
清掃の徹底ぶりは素晴らしく、安心しました。某メーカーでは薄汚い一室で数人のスタッフがひとつの机に向かい内職のようにインプラントを作ると聞いていましたから…。
全ての工程はセキュリティ上、見せてはもらえませんが、随所でクオリティーの高さは実感できました。
さらに、形になったものは、再度分析機にかけられ10本に1本は欠陥品として省かれる。
製品管理も徹底されています。さすが世界シェアトップです。
― なぜ、ストローマンを選ぶ ―
今回、ご一緒した先生のインプラントにまつわるエピソードを紹介します。
参加者の中に、工学部出身の歯科医師がいました。その先生は数あるインプラントメーカーの中から、自分が使うメーカーを選ぶ際、顕微鏡でその表面性状を観察したそうです。
すると、インプラントのネックという被せ物との接合部にあたり、術後口腔内にさらされる部分の鏡面加工の素晴らしさに感激し、「ストローマン」を選んだと言います。美しく鏡のように表面が加工されることで、表面に細菌が定着することはなく、細菌感染による治療予後不良のリスクを減らします。
メーカー選びに顕微鏡が登場するとは私には無い発想なだけに驚きです。工学部らしい考え方ですね。
ちなみに、私がインプラントのメーカーとして「ストローマン」を選んだ理由。
勤務医の時代には他にも様々なメーカーのインプラントを取り扱いました。開業し、自身の医院で長くお付き合いすることになる自分の患者さんにどのインプラントが良いのだろうと色々と考えはしましたが、恥ずかしながら実は直感的に「ストローマン」を選んだのもあります。
今となれば本当にこのメーカーを選んでよかったと心から思い、その想いを確たるものへと立証するような旅になりました。
院長 島田 実
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